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令和2年度一般会計予算案など、予算関連法案が2/28衆議院を通過しました。これで予算の年度内成立が決定し、第201通常国会の一つ山場を越えました。 そうは言っても、わが国の課題は尽きません。むしろ衆議院での予算通過の瞬間から、更に強力にわが国の課題にチャレンジしなければならないと、決意を新たにしました。

まず、現下最大の課題は、新型コロナウイルス(covid-19・武漢熱・中国肺炎とも)の封じ込めです。2/27夕刻、安倍総理は全国の小中高等学校・特別支援学校を3/2から休校にしてほしい旨、要請する方針を表明しました。2/29の会見では、感染拡大防止に向け、全国の自治体の協力を得て、国として最善を尽くす決意を語りました。緊急要請となったので、様々な意見・考えがあるのは当然ですが、感染症の封じ込めに対する国の方針が明確に示されたことは、高く評価されて良いと思います。

 当初、対応に苦慮していた自治体、困惑していた保護者や関係者も、それぞれが知恵を出すことで、時間の経過と共に着実に理解が進んできたと感じます。震災をはじめとする大規模災害等、いわゆる非常時のわが国国民一人一人の節度・協力・助け合いなどの精神は、今回も様々な場面で発揮されたのだと思います。与党の一員として、この場をお借りして、心から感謝御礼申し上げます。

今回の感染症対策は、国民の健康と安全、命を守るために、国は全力でその取り組みを行わなければならない、と誰もが思っています。しかし政府、官僚、国会議員など、それぞれが同じ危機感のレベルであるわけではありません。温度差は当然あり、考え方も違います。例えば、「WHOの見解は信じて良いのか?」という疑問を、私は当初から厚労省に問いかけてきましたが、わが国独自の見解を聞くことはありませんでした。

この未知感染症対策は、7月にオリンピック・パラリンピックを開催するわが国にとって、もう一つの極めて重要な意味を持ちます。つまり、今回のコロナウイルスだけでなく、オリパラ開催時に新たな感染症が持ち込まれる可能性は否定できません。数年前に騒がれたデング熱、エボラ出血熱など、私たちが知っている感染症は、その一部にすぎません。そうした既知・未知を問わず、あらゆる感染症に対して、最善と思われる危機管理ができる国なのかどうか、専門家やオリパラ関係者はそのことに注目しています。私たちが中国武漢で新しい感染症が流行り始めているとの情報をキャッチして以来、わが国が独自の判断で、その対策を早急に組み立てるべきだと言ってきたのは、そうした背景もあったからです。

自民党は1/24に開催された国際保健戦略特別委員会(委員長 たけみ敬三参議院議員)を皮切りに、週明けの1/27には「新型コロナウイルス関連肺炎対策本部」(本部長 元厚労大臣・田村憲久衆議院議員)を立ち上げ、刻々と変わる状況に対応するため、連日政調会、対策本部、あるいは関連する部会等の会合で全国各地の情報収集、議員からの意見聴取を進めてきました。私も出来る限りのそれらの会合に出席し、いくつかの意見も表明させていただきました。こうした作業の積み重ねで、党政調会と対策本部は既に二度の提言を取り纏め、政府に的確な政策の実行を申し入れました。もちろん、いまだ不十分と思われる点も多々ありますので、これからも引き続き対策の充実を図っていくことは言うまでもありません。

安倍総理が2/29の会見で話されたように、先ずはこの二週間で徹底した封じ込めを行うことが最優先、それに関わる様々な課題は、政府が責任もって対応する、それが今の基本方針です。例えば、学校休校の要請もその中の一つ。それにかかわる緊急的な経済・雇用対策などは10日間程度でまとめる。要は感染拡大防止に向け、国をあげて皆で協力し、この難局を乗り切ろう!ということです。

国民の皆さま、地方自治体及びすべての関係者の皆様には、それぞれ個別の事情があろうと思います。しかし、未知の感染症対策というこの難局を克服するには、すべての皆様の協力が不可欠。それ無くして、今回の感染症封じ込めはできません。当面この二週間、一人一人が個人レベルでできる対策を確実に実行していただき、皆でこの国難に打ち勝ちましょう!わが国には、その力があると信じています。

(なお、トイレットペーパー等の国内在庫は十分あると伝えられていますので、フェイクニュースに騙されないでください。また、マスク及びアルコール消毒薬等の供給も、今後順次正常化される見込みです)

(記事記述日 令和2年3月1日)

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