築地の現実を直視すべき
一部の築地市場業者と一部マスコミ、また東京改革議員団(民進党)などが、私たち都議会自民党が築地市場のマイナス面をことさら強調し、風評被害を拡散している、という主張をしています。
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20170330/5126281.html
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/budget/2017/2-03.html
この主張がいかに誤解と偏見に基づいたものなのか、以下に反論を記します。
まず、「風評被害」とはどういう意味か。これは国語辞典にも出ている通り、「根拠のない噂のために受ける被害」と解されます。つまり「真実」は「風評」ではなく、あくまでも真実。築地にネズミがいるのも建物の耐震性がないことも、場内での交通事故が年間400件前後起こっていることもすべて「真実」です。築地市場の業界幹部がいみじくも言及されたように、この現実は「隠しても仕方のないこと」なのです。自民党を批判している一部の仲卸業者の皆さんは、この現実から目をそらさず、だからこそ築地の衛生環境や建物の耐震化など、劣悪な営業環境の改善を小池知事にこそ求めるべきであって、自民党を批判するのはお門違いです。
小池知事が築地に残るのか豊洲へ移転するのか、その判断を先送りしている限り、築地で営業せざるを得ない状況は変わりません。だからこそ私たち都議会自民党は、築地市場の安全対策の強化をはじめ土壌調査費などの予算の増額修正案を出し、さらに豊洲移転延期による移転補償費も50億円では到底足りないと思われるので、さらに47億円の増額修正案を出しました。こうした一連の予算増額要求は、築地市場と築地ブランドを守るために出したものであって、私たちが築地市場のマイナス面をことさら煽っているかのような主張は看過できません。むしろこうした現実を直視しない小池知事と、この予算増額要求に理解を示さなかった自民党以外の都議会各会派こそ批判されるべきです。今回の議論を通じてはっきりしたことは、私たちだけが東京の市場をさらに輝かせる、唯一の政治勢力であったことです。
政治とは現実をどう改善させるか、その努力に尽きます。したがって現実を直視しないで政治をおこなうことはできません。築地の老朽化、狭隘化という現実を直視し、より良い市場をつくるにはどうすればよいのか、そのことを業界の皆さん、都民の皆さんに冷静に考え、判断していただくことが必要です。築地の現状に対して、私たちはどうすべきなのか、今それが問われているのです。
都議会自民党の主張については、以下をご参照ください。
〇http://www.togikai-jimin.jimusho.jp/wp-content/uploads/2017/03/290327市場会計の修正に関する提言3.pdf
〇http://www.news24.jp/articles/2017/03/23/07357215.html